コンビニライフ:デジタル消費者セグメント#3
利便性を重視するコンビニライフ層
今回は、金銭的メリットや日々のちょっとした幸せにつながるデジタル製品・サービスを取り入れる「コンビニライフ層」(*1)だ。
コンビニライフ層の特徴
コンビニライフ層のペルソナ:入谷 夏帆(仮名)(42)
彼女は、九州地方で派遣社員として働いている。ITリテラシーは高くないが、スマートフォンは使っているうちになんとなく覚えた。金銭的メリットがあってお得な製品・サービス、コンビニのように便利でちょっとした幸せを感じる製品・サービスなら使ってみたい。
パーソナルデータ
名前:入谷 夏帆
年齢:42歳
職業:派遣社員(化粧品会社)
住居:北九州市の分譲マンション(車所有)
家族構成:夫と二人暮らし
ライフゴール
- 幸せな毎日を送りたい
生活背景
- 平日は基本定時に帰り、夕飯を作る。夕飯の後は夫とテレビを見たり、アプリで雑誌を見たりしている。寝る前にゆっくりお風呂に入ることが至福の時。
- 週末は夫や友人と出かけることが多い。夫とは隣の市のショッピングモールまで足を延ばして買い物に行ったり、友人とはご飯を食べたり映画に行ったりしている。
- 趣味は映画鑑賞と美容。
ITリテラシー
- ITリテラシーは高くないが、スマホは使っているうちになんとなく覚えて問題なく使える。
- iPhoneはかっこいいと思うが、最初のスマホとしてキャンペーンをしていたAndroidを購入してからずっとAndroid。
- 親にはスマホの使い方を教えることもあるが、基本は夫や友人から色々教えてもらう立場。
デジタル製品・サービスへの利用状況
- カメラ、SNS、天気、地図といったベーシックなアプリは利用。友人に薦められてフリマアプリを始めたが、色々な人に名前と住所が知られてしまうかもと思うと、実際の売買に踏み切れない。友人は匿名で売買できると言っていたがイマイチよく分かっていない。
- 交通系電子マネーが使えるところでは電子マネーでお金を払っている。お財布を出さずパッと買えるのが嬉しい。
デジタル製品・サービスに対する意識・ニーズ
- デジタル製品・サービスは仕組みがよく分からないが、お得になるなら利用してみたい。
- セキュリティには漫然とした不安を感じていて、匿名で利用したい。
彼女のようなコンビニライフは、セキュリティに不安感さえ覚えなければ、お得になったり、便利になったりする製品・サービスは試し、気付かぬうちに生活にデジタルが取り込まれている可能性が高い。
次のサービスや商品を利用したくなる状況(複数回答)
「自分が貯めている(他の)ポイントが溜まる」
LINE Payを使い始めた時、魅力に思った点「生活が便利になる」(複数回答)
「自分が貯めている(他の)ポイントが溜まる」
その他にコンビニライフへの訴求ポイントはないだろうか。デジタル製品・サービスを使い始めた時に魅力に思った点を見ていくと、位置情報ゲームやVRゲームで「楽しい時間を得られる」が高いだけでなく、スマートスピーカーでも「楽しい時間を得られる」「先端性が得られる」が高い傾向にある。つまり、コンビニライフは、デジタル製品・サービスの情緒的ベネフィットにも反応するのだ。コンビニライフをターゲットとする場合、機能性ベネフィットにフォーカスしがちかもしれないが、情緒的ベネフィットでの差別化検討も重要になると推測する。
位置情報ゲーム(例 ポケモンGo、Ingress)を使い始めた時、魅力に思った点(複数回答)
VR(バーチャルリアリティ)ゲームを使い始めた時、魅力に思った点(複数回答)
スマートスピーカー(例 アレクサ、Google Home)を使い始めた時、魅力に思った点(複数回答)
*1:デジタル製品・サービスに対する意識・行動の相違をベースに、生活者のデジタル化に関する7つの価値観(因子)を抽出し、クラスタリングを実施することで導出。
デジタル生活者調査の概要
調査手法:インターネット調査
調査対象:20-69歳の携帯電話ユーザー10,000人
デジタル・イノベーター 645人、デジタル・アダプター 2,218人、コンビニライフ2,162人、
デジタル・フォロワー 2,466人、アナログライフ887人、無頓着1,022人、
生活者セグメントの分析対象外 600人
調査期間:2019年8月2日(金)~8月6日(火)